博士号(工学)をいただきました

先日、学位授与式で博士号(工学)をいただきました。64歳での学位取得です。

一般に、社会人で博士号を取る場合は、大学院に在籍せず、会社でやっていることを論文にまとめて提出する「論文博士」という方法がよく知られています。しかし私は、一般の学生同様に大学院に在籍し、単位を取得し、論文を発表して博士号を取得する「課程博士」です。しかも、会社の業務とは関係ない研究でした。

実はコロナ前に入試を受け、合格したのですが、その後、仕事との両立が難しく、時間もかかってしまいました。なんとかギリギリで博士号の取得に至りました。

さて、博士号を目指した動機は、単純に学び直しをしたい、というものです。その気持ちはずっと持っていたのですが、具体的な行動に踏み出せたのは、いくつかの出来事が重なったからです。

2015年、GoogleがDQNというAIでATARIのゲームを上手にプレイすることを発表しました。そのDQNがどういうものか調べると、ニューラルネットワークであることがわかりました。私が1989年に修士論文で扱ったものが、まさにニューラルネットワークです。驚いたことに、DQNは昔のニューラルネットワークをコンピュータの高性能化に伴いDeep(深層化)にしたものであって、私が研究したころと本質的には変わらないものでした。もしかしたら30年前の知識でも追いつけるのではないか、と思ったのです。

同じ2015年、萩本欽一さんが73歳で駒澤大学へ入学したことが話題になりました。萩本さんはレポートや授業にもまじめに取り組む姿が話題となり、大学生活の様子は書籍にもなりました。

その後、たまたまお会いした大学教授に、博士号を取るにはどうすればいいかという話をしたところ、大学としては社会人大学院生はウェルカムであること、ただし博士号取得はかなり難しいということをお聞きしました。この教授ご自身も、社会人で博士号を取られた方でした。

こうして、漠然とした思いが具体的な目標に変わり、大学院入学から今日に至りました。

今回、私は会社のためでも、自身のキャリアアップのためでもなく、個人的な探究心で博士号を取得しました。そのため、公表することをためらっていました。単なる自慢話に見えるかもしれません。しかし、振り返って考えると、萩本欽一さんの大学入学が私の博士号取得のきっかけの一つであったことは間違いありません。私が公表することで、そういうこともあるのか、自分も、と思う方もいらっしゃるかもしれないと思い、公表させていただいた次第です。

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