theregister.co.ukに「ICANNは新gTLDオークションで6千万ドル(=約70億円)手にしたけど、そのお金どうするの?」という記事が出てきました。
博打は胴元が儲かる、というのを、高倉健か菅原文太の映画で見たような気がしますが、ICANNオークションは博打じゃないですね。
新gTLDのICANNオークションとは、同じドメインの申請者が複数いた場合の最終的な解決方法です。
話し合いによる解決や、当事者同士のオークションが出来なかった場合です。
競合の解決方法として、オークションにはそれなりに経済合理性があります。
ある権利を取ろうとする者同士がオークションをする場合、「その権利によって将来得るであろう利益(*1)」を入札します。
負けた側は、「将来得るであろう利益(*2)」を受け取るので、権利を取れなかった損失が補填されます。
(*1,*2は、正確にはちょっと違うけど、説明のため簡略化しています)
負けた側にお金が渡れば、こうなるのですが、ICANNオークションは、ちょっと違います。
負けた側は1円も受け取れず、
ICANNが全額もっていきます。
「競合他社にお金を渡したくない」「落札するつもりもないのに、落札金目当ての申請者にお金が渡るのが気に入らない」などなど、理由は様々ですが、ICANNオークションを希望する会社があるのも事実です。
まだ今後もICANNオークションは予定されており、さらに金額が増えます。
70億円という大金がどうなるか、次回ICANNミーティングのホットな話題になりそうです。
ちなみに、上の鞄に詰められているのは百ドル札です。
百ドル札百枚で1万ドルの束が18束見えています。18万ドルです。
6千万ドルにするには、これを333段重ねる必要があるので、この鞄では絶対に入らないと思われます。