ボーナスが多すぎて、12月の給料がゼロ円になってしまう!?〜インターリンク年末の風物詩

インターリンクは、1995年にインターネットプロバイダー事業を開始して26年が経過しました。

プロバイダー2000社時代を経て、次々と独立系が大手に淘汰されていく中、苦しい時代もあり、給料遅配をしたり、給料を減額せざるを得ないこともありました。

「今の経営状況だと、給料を減額せざるを得ない。利益が出たら賞与(ボーナス)で還元するから、我慢して欲しい」

と言ったことがあります。もちろん、辞めていく社員もいました。こんな都合のいい話を信じてくれという方が無理だと思います。が、給料を減額しても会社に踏みとどまってくれた社員を見て、「給料はもう二度と減額したり遅配したりしない、利益はしっかり社員に分配しよう」と、私は心に誓いました。

それ以来、インターリンクは、

月額給料は抑えめ、ボーナスはドカンと出す、

という風になっていきました。

これは、会社経営的には、非常にやりやすいです。つまり利益が確定してから、みんなで分配するからです。もし年俸制であれば、1年間の利益を予測して、そこから年俸をはじき出す必要があり、1年間の利益予測が間違ってしまうと、それこそ給料が払えない、というようなこともあり得ます。

(海賊に例えれば、お宝をゲットしてから分配するか、お宝をゲットする前から支払うかくらいの大きな違いです)

この「ボーナスをドカンと出す」をやりはじめると社員からは、

毎月の給料は、生活費に使ってしまうが、ボーナスで貯金ができるようになった

大きな買い物をしやすい

というような声が出てくるようになりました。

そうこうして、10年くらい経ったころでしょうか。経理担当者から、

「社長、大変です。12月の給料がゼロになる社員がいます」

という報告を受けたのです!

「長期休暇してるわけでもないのに、なぜ?」

と聞いたら、

「12月の給料で年末調整をしますが、ボーナスが多かったので税額も多くなり、その結果、12月の給料から税金を引くと、ゼロになります。さらに1月の給料からもxx万円引かれます」

「うわー、そんなことがあるのか!?」

ということで、あわてて対象の社員にそのことを話しました。

社員もびっくりしていました。そこで私は、

「こうならない方法が一つだけある」

「え?それはなんですか?」

「ボーナス減らそうか?笑」

「それはもっと困ります笑」

というようなやりとりをしました。

最初の頃は、あわてて対象の社員にその旨、伝えていたのですが、今では社員もすっかり慣れっこで、数年間ずっと12月の給料がゼロ、という強者もいます。

(ここで給料がゼロ、というのは、基本給や額面ではなく、税金などを差し引いて振り込まれる金額がゼロという意味です。)