一般利用可能な新ドメイン、日本からの申請はわずか21件! 一度やめた「あの有名企業」ドメインも復活へ

2026年、14年ぶりに新gTLD(トップレベルドメイン)の申請受付が行われました。

新gTLDとは、インターネットのドメイン名の末尾にある「.com」や「.jp」のような部分を、新しく作る仕組みです。

今回、世界から1,615件、日本から84件の申請がありました。前回2012年と比べると、世界全体では約16%減少したのに、日本は約18%増加しています。

ところが、日本からの84件のうち61件は、企業が自社ブランド用に使う「ブランドTLD」です。

一般の人が利用できる可能性のあるドメインは、わずか21件。しかも、そのうち17件が競合しています。
(同じドメイン名を複数社が申請していることを競合と言います)

その21件を申請したのは、次の3社だけでした。

XRegistry Incorporated(14件)

.follow、.form、.geek、.get、.key、.make、.mix、.node、.server、.sign、.sns、.start、.story、.株式会社

XServer Cloud Incorporated(5件)

.bldg、.brand、.gaming、.ion、.official

インターリンクシステム創成研究所(当社子会社、2件)

.neko、.lab

このうち、競合のない単独申請は「.bldg」「.sns」「.株式会社」、そして当社の「.neko」の4件だけです。

それ以外は海外企業などと競合しています。たとえば「.brand」は10件、「.official」は8件、「.key」と「.lab」はそれぞれ7件の申請がありました。

さて、競合したらどうなるのでしょうか?

前回2012年の申請では、競合した会社同士が「いくら払うから、申請を取り下げてくれ」と交渉することができました。

さらに「プライベートオークション」という仕組みもありました。

これは、競合した会社同士でオークションを行い、勝った会社が支払ったお金を、負けた会社たちで分配するというものです。

つまり、オークションに負けてもお金がもらえたのです。

極端な話、ドメインを取得するつもりがなくても、人気がありそうな名前を申請しておき、オークションで負けて分配金をもらう、という戦略も可能でした。

今回、このような仕組みは禁止されました。

競合会社同士の話し合いは禁止、そして競合が解消しない場合は、ICANNが実施する公式オークションで決着をつけます。勝者が支払ったお金はICANNに入り、敗者には分配されません。

これで「分配金目的で負ける前提で申請する」というビジネスモデルは使えなくなったわけです。

ところで、当社の「.lab」も7件の競合となりましたが、今回は新たに「代替文字列」という制度があります。たとえば、「.neko」の代替文字列は「.inu」という風に申請でき、「.neko」が競合があって取得が難しそうという時には「.inu」に変更できる、というものです。

当社が申請した「.lab」の代替文字列には、競合がありませんでした。そちらに変更する方向で考えています。

その代替文字列というのが、いかにも当社らしいドメインなのですが、今のところは内緒です。

もっとも、ICANNの公開情報を調べればわかってしまうのですが(笑)。

さて、今回の申請では、一度やめたドメインの復活という面白い話もあります。

まず「.docomo」。

NTTドコモは2012年にも「.docomo」を申請し、審査を通過したものの、途中で取り下げています。

それが14年ぶりに再申請されました。一度は不要と判断したものを、なぜ再び欲しくなったのでしょうか。

少し複雑なのは、「.dunlop」です。

2012年に「.dunlop」を取得したのは米国のGoodyearでした。

その後、住友ゴム工業がGoodyearからDUNLOPブランドの商標権などを約826億円で取得しました。

ところが、ブランドを買っても「.dunlop」というドメインの権利はついてこなかったのです。

結局、Goodyearが「.dunlop」の運営契約を終了し、今回、住友ゴム工業があらためて申請しています。

実は約25%がブランドTLDを取得したものの、やめています。

ちなみに、前回取得されたブランドTLDのうち、すでに約25%が運営契約を終了しています。取得するにも維持するにも費用がかかるので、企業にとってはなかなか難しい判断なのでしょう。

新gTLDの世界には、こうした意外なドラマがいろいろあります。

今回、日本からの申請84件について当社で詳しく調査し、プレスリリースを発表しました。

一般向けドメイン21件の競合状況や、各社の興味深い動向など、詳細についてはこちらをご覧ください。

インターリンクのプレスリリース:世界では16%減、日本は18%増 2026年新gTLD申請状況

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