今日は、「.都市名」(例:「.tokyo」「.東京」など)についてです。
都市名ドメインも大幅に自由化されることになりました。
パリ、ニューヨーク、ベルリンを表す
「.paris」「.nyc」「.berlin」などが申請される予定です。
日本でも総務省で自治体担当者に説明があり、いくつかの自治体は
興味を持っているようです。
(1)既に混乱している日本の地域ドメイン
(2)地域ドメインは売れていない事実
(3)オススメの都市名はコレだ!
について書きます。
(1)既に混乱している日本の地域ドメイン
あまり知られていませんが、日本には地域名ドメインというのが2種類あります。
「都道府県名.lg.jp」と「都道府県名.jp」です。
どちらかに統一されていることはなく、都道府県で違います。
神奈川県 http://www.pref.kanagawa.jp/
千葉県 http://www.pref.chiba.lg.jp/
同じ県内でも市により対応はさまざまです。
lg.jpを使っている千葉県木更津市 http://www.city.kisarazu.lg.jp/
chiba.jpを使っている千葉県野田市 http://www.city.noda.chiba.jp/
現状、ユーザー視点で見れば、lgをつければいいのか、つけなくていいのか、
はっきりせず、混乱を招いています。
さらに、「.都市名」ドメインが新規参入すると、混乱に拍車がかかるとも
言えますし、元々混乱しているから、あまり関係ないとも言えます。
(2)地域ドメインは売れていない事実
次に、セールスについて考えてみます。
JPRSの統計情報によれば、地域名ドメイン、さきほどの2種類を合計しても
現在は、登録数は4742しかありません。
ドメインが全体で倍増している中、地域ドメインは35%の減少です。
地域ドメインは、日本ではかなり下火になっていると考えられます。
実は、この状況は日本だけではありません。
登録初日に30万件申請があったとニュースになった「.asia」(ドットアジア)も
現在は21万件の登録です。
(3)オススメの都市名はコレだ!
地域おこしにつながるとして、興味を持たれている都市名ドメインですが、
現実は非常に厳しいです。
最低でも1万ドメインは登録がないと、レジストリとしての運営は難しいです。
地域の企業や個人が取得しても、ホームページもメールも既存のドメインに
転送されるだけの存在になってしまう可能性があり、それだとドメイン名が
露出されず地域おこしになりません。
ドメインでブランド作りは無理、ブランドのある都市がドメインを取得する
のが望ましいのではないでしょうか?
それでも地域おこしで都市名をお考えの場合、下記4項目のうち、
3項目あてはまらないと、やらない方がいいと思います。
・外国からの観光客が多い
・英語で5文字以内
・英語、日本語あるいは中国語で意味のある言葉になっている都市
・赤字運営でも続ける覚悟
私が最もお勧めしたいのは、三重県津市です。
取るドメインは「.z」
一文字ドメインは、規則上無理ですが、zが正式名称だから取らせてくれと
ICANNと交渉して、もし取れたら、スゴイことになります。
なにしろ、一文字ドメインは世界にありませんので、大人気となるでしょう。