ICANN60がアブダビで10/28〜11/3まで開催されました。
去る12月5日、日本の関係者向けにJPNICがICANN報告会を開きました。
当社からウィリアムズが、レジストリ・レジストラ関連状況報告をさせていただきました。
ICANN Meetingは、同時刻にさまざまな会議が開かれ、すべてを把握することは不可能なのですが、ICANN報告会ではそれぞれの会議内容が、とてもコンパクトに報告されるので、おすすめです。
Black Friday とは、感謝祭のあとの金曜日のことで、11月の第4金曜日です。
アメリカでは、小売店で大規模な安売りが実施されます。
「.blackfriday」という新しいドメインができ、当社では昨年、「.blackfriday」のキャンペーンをしましたが、日本ではなじみもなく、なんとひとつも売れませんでした。
そこで今年は目先を変えて、
「BLACK FRIDAY & Cyber Moeday」セールを開始致しました。
今年のブラックフライデーとサイバーマンデーは、”アニメ、マンガ、コスプレ、アイドル、ゲーム専用ドメイン「.moe」”を、特別価格1,000円でご提供致します(通常価格1,944円)。昨年のブラックフライデーセールでは、ブラックフライデーにちなんで、「.blackfriday」を特別価格でご提供しましたが、1つも売れなかったので、今年は「.blackfriday」のセールは見送りました。
ゴンベエドメインでは、レアなドメインを中心に常時1,000種類以上のドメインをご提供しています。今後リリースされる新ドメインも順次追加して参ります。ご期待下さい。
※価格は全て税込。
【BLACK FRIDAY & Cyber Moeday セール】
http://www.gonbei.jp/tld/moe/index.html
【キャンペーン期間】
2017年11月22日(水)11時 ~ 11月30日(木)17時まで
【販売価格】※価格は全て税込
1,000円
※通常価格は、1,944円。2年目以降は、1年毎に更新料金1,944円がかかります。
Cyber Mondayを、Googleで検索すると、
と、ちゃんと日付も出てきます。
Cyber Mondayというのは、Black Fridayの翌週の月曜日のことで、この日から、アマゾンなどのインターネット通販の会社がセールをすることから、Black Fridayに対比して、Cyber Mondayと言われます。
~地球のためのドメインを登録して、山火事現場に植林しよう~
“1Domain For 1Tree”苗木のGPS座標もわかる「.earth」2周年記念チャリティー開始
ドメイン「.earth」の販売開始2周年を記念して、「.earth」1登録につき、1本の苗木をポルトガルの国立保護区「ドウロ・インテルナシオナル自然公園」へ植樹するチャリティー、“1Domain For 1Tree”を開始しました。
2017年8月26日、多くの野生動物が住んでいた「ドウロ・インテルナシオナル自然公園」は、山火事によって約120,000ヘクタールの森林を焼失しました。荒廃した土地を、再び野生動物が生活できる環境に戻す植林活動です。植樹については、地球の荒野や森林にプラスの影響を与えることを目的とした社会的企業、「MOSSY EARTH」が実施。ハゲワシやボネリークマタカ等の鳥類や、トカゲ等の爬虫類がこの地に戻ることを期待しています。植林する木の種類は、針葉樹のケード杜松等約15種類。樹種が混在しているため、森林の耐火性が向上します。
希望者には、あなたの登録によって、現地で植樹される苗木の写真と、植樹する位置を表すGPS座標をご案内します。
当チャリティー期間中は、「.earth」を特別価格1,620円(税込)[通常価格2,700円(税込)]で、ご提供します。皆様の参加を心よりお待ちしております。
◆“1Domain For 1Tree” 実施期間
2017年11月15日(水)午前11時 ~ 12月28日(木)午前11時まで
◆料金
1,620円(税込)
※通常料金(1年)の40%OFFです。2年目以降は、1年毎に更新料金2,700円(税込)がかかります。
◆お申し込み
・「.earth」詳細サイト
・あなたの登録によって、現地で植樹される苗木の写真と、植樹する位置を表すGPS座標のご案内を希望される際は、「取得したドメイン名」と「植林の詳細希望」を明記の上、「.earth」公式Twitterアカウント@earth_domainにメッセージ、またはこちらへお申し出ください。
参考
・山火事発生1週間後の「ドウロ・インテルナシオナル自然公園」。「MOSSY EARTH」が撮影した動画。
ドメイン名には、
.cat
.dog
.horse
などがあります。「.dog」はイヌ、「.horse」は馬ですが、「.cat」は実はネコではないんです。
「.cat」は、スペインのカタルーニャの最初の3文字 catをドメイン名としたもので、カタルーニャ語を話す人々のコミュニティ向けドメイン名として2006年に誕生しました。
誰でも登録できるわけではなく、カタルーニャ語、文化に関係する個人、団体でなければなりません。
「カタルーニャ地方は独立するんじゃないか?そのためにドメイン名 .cat を取得したのでは?」
というような噂がICANN Meetingでも2006年当時から囁かれていました。
まさか、2017年、このような独立運動が現実になるとは思いませんでした。
最近のICANNの資料を見ていたら、カタルーニャ独立運動に関するものが見つかりました。ICANNは文書のやり取りをすべて公開しています。
2ちゃんねるが突然、5ちゃんねるになって驚いた方も多いかと思います。私も驚きました。
「2ちゃんねる」が「5ちゃんねる」に変わる(NHK News Web)
この件について、特にドメイン名紛争について解説します。
2ちゃんねるは、2ch.netというドメイン名で運用されていました。
このドメイン名の所有を巡って、2ちゃんねる創始者の西村博之氏とRace Queen Inc.との間で、どちらが所有者なのか?で争いが起きました。
2016年西村氏は、世界知的所有権機関(WIPO)に、自身が真の所有者であるという申し立てをします。
商標権を侵害され、ドメイン名が乗っ取られた時に、取り戻す方法としては、UDRP(統一ドメイン名紛争処理方針)というものがあります。
流れとしては、下記の通りです。
WannaCryアタックを、ドメイン登録で止めたヒーロー、弱冠23歳のセキュリティアナリストがFBIに逮捕されました。
詳細はこちらのリンクをご覧下さい。
Briton who stopped WannaCry attack arrested over separate malware claims(theguardian 2017/8/3)
ヒーローがFBIに逮捕されるという、急転直下、驚天動地、スリルとサスペンスのアメリカのテレビドラマを見ているようです。
8/3に一報があってから経過を見守っているのですが、続報はないようなので、テレビドラマだとしたら、このあとの展開がどうなるかを勝手に考えてみました。
・逮捕されたことで恨みを抱き、FBIやアメリカに復讐する。ヒーローがダークサイドに墜ちるパターン。スターウォーズのダースベイダーですね。
・元々ダークサイドだったことを、正義の味方FBIが暴いた。ダークサイドから改心し、今後、FBIとともに活躍し、真のヒーローになる。
などと妄想してしまいます。
このように米国ではびっくりするような展開でしたが、日本ではどうなったかと言うと・・・
当社が取得したキルスイッチかもしれないドメインは、総務省にご紹介いただいた、国立のサイバーセキュリティ関係の研究所にお譲りしました。
という、とても地味な展開でした。日本のサイバーセキュリティの向上のため、ドメインが少しでもお役に立てば、という考えからこのようにしました。
8月8日、ICANN49 ヨハネスブルグ報告会がJPNIC主催で行われました。
当社から、ウィリアムズが
『レジストリ・レジストラ関連状況報告』
をさせていただきました。
レジストリ・レジストラ関連では、whoisの正確性をあげる、という取り組みが少しずつですが進んでいます。
ICANNミーティングでは、メンバー限定会議や、同じ時間帯に複数の会議があったりして、すべての会議に出ることは不可能なのですが、ICANN報告会で一通りのことが理解できますので、おすすめです。
アマゾン社はICANNに「.amazon」、「.アマゾン」、「亚马逊」(中国語)を申請し、却下されていましたが、やっと認可されました。
なぜ却下されたか、ですが、ブラジルやペルーの代表が、amazonは地域名であるとアピールしたからです。
GAC(ICANNの政府諮問委員会)は、アマゾン社の3つのTLDを却下すべきという答申を理事会に出しました。
ICANN理事会は、GACの答申に従わなければいけないわけではないのですが、2014年5月14日、ICANN理事会はこのGACアドバイスに従い、正式にアマゾン社の申請を却下しました。
ただ、これで終わりではなく、ICANNの仕組みがよくできていると思うのですが、ICANNの決定に不服の場合は、第3者委員会に訴えることができ、アマゾン社はこの第3者委員会に訴え、最終的に、.amazonの申請を却下する根拠はないと判断されたのです。
アマゾン社の訴えの中には、
ブラジルにはイピランガという川があり、地域名としても使われているが、同名の石油会社もあり、その会社が、.ipirangaを申請し、それは認可されている。アマゾンも同様に認可されるべきだ。
というのがありました。たしかに、この主張は理にかなっていますね。
アマゾン社が第3者委員会に使った163,045.51 ドルを、ICANNが支払うこととなりました。
実は、アウトドア用品で有名なパタゴニアは、.patagoniaを申請していたのですが、アマゾン同様、地域名であるからと却下され、申請をあきらめてしまいました。粘っていれば、取得できたかも知れません。
関連記事:Governments slammed for overreach as Amazon wins gTLD appeal
ICANNの正式な文書はこちら。
南アフリカ ヨハネスブルグで開催されている第59回ICANNミーティングで、2019年第64回ICANNミーティングが神戸で開催されることが決定しました。
2000年の第6回ICANNミーティングが横浜で開催されて以来、日本で開催されるのは2度目となります。
2007年以降は、ロゴが作られていて、各地域独自デザインのロゴでした。
左:2008ニューデリー、右:2011サンフランシスコ
それが2015年からは、開催地独自のデザインではなく、年度毎に同じフォーマットになっています。
2015年はコチラ。
2017年はコチラ。
2019年はどういうロゴになるか、わかりませんが、個人的には、地域性を表すロゴが復活してほしいと思います。
昨日のブログ『世界規模のランサムウェア攻撃「WannaCry」はドメイン名登録で止まる?!』で書いた件ですが、その後、様々な日本語の記事が掲載されました。
「ランサムウェアの拡大から世界を救った22歳」(Business Insider Japan)
「全世界的なランサム・ウェアの攻撃を偶然の発見で停止できたようだ」(TechCrunch Japan)
一般の方にもわかりやすく簡単に説明すると、
ランサムウェアWannaCryの拡大を止める、スイッチが存在して、それは「特定のドメイン名を登録し有効化すること」だった。
22歳のアナリストが、そのスイッチの1つを偶然発見した。
スイッチとなったドメイン名は、
iuqerfsodp9ifjaposdfjhgosurijfaewrwergwea.com
です。(たとえば、と但し書きをつけつつも、このドメイン名を昨日の私のブログで公表しています。ICANNのメーリングリストで情報を得ました。)
その後、世界中のエンジニアが解析をし、解析情報をtwitterで報告するなどして、上記以外に4つのスイッチを発見しました。
ayylmaotjhsstasdfasdfasdfasdfasdfasdfasdf.com
ifferfsodp9ifjaposdfjhgosurijfaewrwergwea.com
iuqerfsodp9ifjaposdfjhgosurijfaewrwergweb.com
iuqssfsodp9ifjaposdfjhgosurijfaewrwergwea.com
そして、有志がこれらのドメイン名を取得し、ランサムウェアの拡大を止めるということが行われていました。日本時間で5/16の午後のことです。
当社ではいち早くこの情報を入手し、上記4つのドメインの登録状況を調べたところ、1つが未登録であることがわかり、急遽、そのドメイン名を取得し、ランサムウェアの拡大を止める手助けをすることとしました。
当社がランサムウェア拡大を防ぐために取得したドメイン名は、
iuqerfsodp9ifjaposdfjhgosurijfaewrwergweb.com
です。
キルスイッチを発見した22歳のアナリストですら、拡大を止めたという確認に時間がかかっているので、当社が登録したドメイン名が拡大を止めたかどうか、現時点ではわかりませんが、入手可能な情報に基づき、インターネットの安定のためになすべきことをなした、と考えております。