昨日のブログ『世界規模のランサムウェア攻撃「WannaCry」はドメイン名登録で止まる?!』で書いた件ですが、その後、様々な日本語の記事が掲載されました。
「ランサムウェアの拡大から世界を救った22歳」(Business Insider Japan)
「全世界的なランサム・ウェアの攻撃を偶然の発見で停止できたようだ」(TechCrunch Japan)
一般の方にもわかりやすく簡単に説明すると、
ランサムウェアWannaCryの拡大を止める、スイッチが存在して、それは「特定のドメイン名を登録し有効化すること」だった。
22歳のアナリストが、そのスイッチの1つを偶然発見した。
スイッチとなったドメイン名は、
iuqerfsodp9ifjaposdfjhgosurijfaewrwergwea.com
です。(たとえば、と但し書きをつけつつも、このドメイン名を昨日の私のブログで公表しています。ICANNのメーリングリストで情報を得ました。)
その後、世界中のエンジニアが解析をし、解析情報をtwitterで報告するなどして、上記以外に4つのスイッチを発見しました。
ayylmaotjhsstasdfasdfasdfasdfasdfasdfasdf.com
ifferfsodp9ifjaposdfjhgosurijfaewrwergwea.com
iuqerfsodp9ifjaposdfjhgosurijfaewrwergweb.com
iuqssfsodp9ifjaposdfjhgosurijfaewrwergwea.com
そして、有志がこれらのドメイン名を取得し、ランサムウェアの拡大を止めるということが行われていました。日本時間で5/16の午後のことです。
当社ではいち早くこの情報を入手し、上記4つのドメインの登録状況を調べたところ、1つが未登録であることがわかり、急遽、そのドメイン名を取得し、ランサムウェアの拡大を止める手助けをすることとしました。
当社がランサムウェア拡大を防ぐために取得したドメイン名は、
iuqerfsodp9ifjaposdfjhgosurijfaewrwergweb.com
です。
キルスイッチを発見した22歳のアナリストですら、拡大を止めたという確認に時間がかかっているので、当社が登録したドメイン名が拡大を止めたかどうか、現時点ではわかりませんが、入手可能な情報に基づき、インターネットの安定のためになすべきことをなした、と考えております。