第20回オタク川柳解説

「息してる?」洒落にならない古参ヲタ (義歯倭人:60代)
オタクの使用頻度が高いネット用語「息してる?」は、
高齢の古参ヲタにとっては洒落にならないので注意が必要です。

君の名は。 聞くより先に 推しの子は。(川柳見習い侍:30代)
オタクが相手に聞きたいことは完全に推しの方です。
有名アニメ2作品のタイトルにもうまく掛けてる川柳です。

原作と、耳の形が、違うよね (ぷりぷりごろちゃん:40代)
オタクにとってそれはもう別人です。些細な事ではありません。
『進撃の巨人』のアニメ版でも「耳が違う!」と話題になりました。

サブスクや 入口あって 出口なし (にきゅう:40代)
オタクの必要経費と言われるサブスクリプション。
もはやいくつ加入しているかも忘れ、解約方法がよくわからない人も少なくありません。

有り金を はたくオタクに 裏金なし (しおりどん:30代)
全財産を推しに貢ぐオタクに裏金などあるはずがありません。

若いオタ ggrksの意味 ググり出す (霜月秋:30代)
ggrks(ググれカス)、kwsk(詳しく)、wktk(ワクワクテカテカ)、gkbr(ガクガクブルブル)、オタク界にも古語があります。

積み立てる 新NISAより 同人誌 (こうちゃん:30代)
それをやめていればあのベンツが買えたのですよ。
それでも積むのをやめられないのが同人誌です。

鍵財布 スマホOK ぬいOK (ぬい撮りが日常:20代)
「ぬい活」と言われる、ぬいぐるみ活動もメジャーな趣味となりました。自分の推しぬいを持ち歩き、カフェや旅行先で写真を撮る姿は、まるでぬいの母親のようです。

毎年の イブに体調 崩す推し (切子久兵衛:50代)
クリスマスイブになるとなぜか毎年体調不良を発表するアイドルや声優、VTuberたち。恋人と過ごしてるなんて、そんなことあるはずがありません。オタクは信じてます。

怖いか?私の散財の才能が (おいしいたくあん:40代)
「怖いか?俺の〇〇の才能が」のネットミームがオタクの気質をよく表す川柳になっています。

母と来た コミケに俺の 子を連れて (ミファ:30代)
オタク川柳も20回(20年)、オタクの歴史も長くなりました。
引き継がれる業(カルマ)がよく表現されている句です。

熱愛も 結婚もいい 捕まるな(絶対メンバー減らないで:30代)
推しが逮捕されてメンバー脱退というのはオタクにとって耐えがたいシナリオです。

父さんの 遺影を秀樹に 代えた母 (あおちゃん:50代)
2018年に亡くなられた歌手の西城秀樹さん。お母様にとって永遠のアイドルがその名の通り、スターになったのですね。

転生を してもやっぱり オタだった件(ぴんくのかば@大分:50代)
異世界転生漫画あるいはアニメはオタクに根強い人気です。
多くは現世でパッとしない現実世界の主人公がファンタジーな異世界に転生します。しかしオタクはやはり転生してもオタクかもしれません。

沼荒らす 実写化という 外来魚 (チャーミー:30代)
マンガやアニメの実写化問題の歴史は長く、
「実写化は やめてとあれほど 言ったのに」
は、第5回オタク川柳(2009年)の入選作品です。

一言も 交わすことなき 顔馴染み (のぽ丸:30代)
言葉を交わしたことはないけれど、いつも会場で顔を見る仲間がいるのがオタクです。何か極めたもの同士の交流とも言えますね。

雑談も 地雷だらけよ 界隈は (ちゅんすけ:50代)
気づかずに踏むと爆発する「地雷」、オタクにおける地雷とは、
絶対に受け入れることのできない表現、描写、属性、関係性、
カップリングなどのことです。気を付けましょう。

先人の 屍越えて 市民権 (羽華:40代)
オタクの歴史を見てきた人の川柳ですね。
「オタク」は日陰でマイナスなイメージのある暗黒時代がありました。しかし現在「推し活」などメジャーな趣味となり市民権を得たその歴史には、リスペクトすべき先人の多くの苦労が伺えます。

祝認知 すごいすごいよ すごすぎる (やっと報われた:30代)
推し活における認知とは、推しに自分の存在を認識してもらうことですが、推しが世間に認知されてうれしいという意味でも解釈できる川柳です。FRUITS ZIPPERの『わたしの一番かわいいところ』のフレーズをうまく入れていますね。

戻って来い 世界に平和と 青い鳥 (オタクは黙ってツ痛ッター:20代)【敗者復活枠】
現在は黒い「X」となったかつてのTwitterのロゴマークは、幸福の象徴とも言われる青い鳥でした。
平和とTwitterの復活を願うツイ廃(ツイッター廃人)の句です。

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Chat GPT vs DeepSeekをやってみたら、Chat GPTの圧勝な感じ

米国の一部の会社の株式を暴落させて話題となっている中国製DeepSeekの実力をちょっと拝見、ということで、Chat GPTと同じ質問をしてみました。

まずは、

「2025年3月に日本で開催されるMLB開幕戦のチケットを入手する方法は?」

です。

Chat GPTは試合日程と各チケットサイトの情報が載っていましたが、DeepSeekは過去の日程が参考に出ているだけ、チケットサイトも具体的ではなく、主要チケットサイトで売ってるかもしれません、程度でした。2024年のデータまでしか学習していない感じです。

Chat GPTの回答

DeepSeekの回答

続いて、ちょっと意地悪な質問をしてみました。

「習近平主席に対する世界の評価は?」

Chat GPTは、世界の評価は一様ではない、という回答でした。

DeepSeekの回答は、申し訳ありませんが、私はまだこの種の問題について考える方法を学んでいません。私は数学、コード、論理的な質問が得意です。よろしくお願いします。(原文:对不起,我还没有学会如何思考这类问题,我擅长数学、代码、逻辑类的题目,欢迎与我交流。)と回答してきました。

次にプログラミングをさせてみました。

「1から整数n(n>1)までの和を求めるPythonプログラムを書いてください。」

DeepSeekは「只今混み合っております。あとで再試行してください」と出ました。まずはChat GPTの回答は下記の通りです。

DeepSeekは時間を置いて再試行したら下記のような回答でした。かなり丁寧な説明ですが、丁寧すぎますね。

DeepSeekに政治的な質問はできないのかと考え、いくつか試してみました。

アドルフヒトラーに対する世界の評価:回答あり

毛沢東主席に対する世界の評価:途中まで思考過程が出ていたが、最後になってそれらは消去され、習近平主席と同じく回答なし

安倍晋三元首相に対する世界の評価:回答あり

中国以外であれば、回答してくれるようです。

CES2025

ちょっと報告が遅くなってしまいましたが、アメリカ ラスベガスで開催されたCESに今年も行ってきました。

まずは、会場に行くまでに、これを見かけました。

日本未発売、テスラ社のサイバートラックです。装甲車のようですね。

実際、サブマシンガンで撃たれても大丈夫らしいです。

CESとは関係ありませんが、テスラのサイバートラックが公道走っているのを初めて見て、思わず声をあげて、若干写真を撮るのが遅れてしまいました。

では、本題に入ります。

最初に必ず私が行くのは、CES Awards Showcaseです。賞をもらったものが展示されています。ここを見ると、トレンドがよくわかります。

Showcase含め、気になったものをいくつか列挙します。

ウェアラブル系がやはり多い感じです。まずは、補聴器メガネ。周囲の話し声をメガネ型ディスプレイに文字として表示してくれます。

次に、発汗状態を感知して、水分調整してくれるジャケット。

靴に取り付けて、運動中の詳細なデータを取得してくれるデバイス。

いずれも似たような製品が他にもあるので、ものすごく革新的かというと、そうでもないものが多かったです。レッドオーシャンで競争相手が多そうです。

いろいろな国がブースを出していますが、ウクライナの会社はドローンを展示していました。戦争に使っているわけではないと思いますが、大型のドローンでした。

これは庭先に小鳥用の餌を置いておき、小鳥が来たら写真を撮ろうというもの。餌置きとカメラが一体となっています。こういう趣味は日本でもありますが、製品にしてしまおうという考えは、なかなか日本人にはできませんね。

毎年、無料のサービスは人気となります。こちらは、歯のホワイトニング機器のプロモーションでした。

以上、一般メディアが取り上げない、微妙なものを取り上げました。なにしろ、当社は、オタクおよび上級者向けサービス=「使う人のあまりいない、微妙なサービス」を提供していますので。

メタ社(Facebook)がファクトチェックやめるというニュースを聞いて、「え?やってたの?!」と思ってしまった件

メタ社がこれまで行っていたファクトチェックをやめる、というニュースが流れました。

「え?やってたの!?」

と思ってしまったのは、私だけではないのではないでしょうか。これまでもFacebookなどで著名人になりすました広告が横行し被害も出て、訴訟が起きています。

“著名人なりすまし広告” メタを一斉提訴 全国5地裁(NHK News Web)

さて、ファクトチェックをやめるというニュースをよく読むと、

「第三者が提供するファクトチェック」を「米国で終了」だそうです(日経新聞)

Facebookのページによれば、日本での第三者が提供するファクトチェックは、2024年9月に一般社団法人リトマスと提携し、お願いしていたようです。

一般社団法人リトマスを調べると、代表含めてメンバーは8人、代表は会社員が本業とのこと。リトマスとは

総務省のデジタル空間における情報流通の健全性確保の在り方に関する検討会(第20回)でリトマスが発表しています。

該当ページ

ファクトチェックに関して、日本のナンバーワンであるかどうかはわかりませんが、数少ない団体の一つであると考えて良さそうです。

ある投稿について、「あ、怪しいな」とか「これは信用できない」と思うのは自由ですし、すぐにできますが、真実でないということを客観的に証明することはとても大変で、ファクトチェックは相当な労力をかけないと、一つの投稿が真実かどうかを判定できないと思います。

メタ社がこの記事についてファクトチェックをしてくれというように具体的に依頼しているのか、それともリトマス側に全面的におまかせでファクトチェックしているのか、契約内容がわかりませんが、8名だとFacebookのごくごくほんの一部しかチェックできないだろうと容易に予測できます。

メタ社としては、もっとお金をかけて多くの団体にお願いしたいが、ファクトチェック団体がない、というのもあるかもしれません。

第三者によるファクトチェックを米国で終了する、とのことですから、日本ではどうなるのでしょうか?2024年9月に提携したばかりのリトマスがこれで切られてしまうのは、ちょっとかわいそうな気がします。

表現の自由と投稿の真実性という問題は、なかなか難しい問題で、時間はかかっても良い解決策が見つかってほしいです。

なお、広告については、広告料金をもらっている運営会社が厳しくチェックすべきで、著名人なりすましについては、メタ社がしっかり対応していただきたいと思います。