テレワーク手当月3万円、パナの10倍払っていますが、高いと思っていない理由

日本経済新聞には、

パナソニック、月3000円の在宅勤務手当支給 4月から(2021/2/6)

ソフトバンク、2万人に在宅勤務手当 月4千円(2020/8/18)

という記事が掲載されています。

当社は、完全テレワーク化に伴い、月3万円のテレワーク手当を支給しています。

パナソニックの10倍ということになるのですが(*1)、私はこれでも高いと思っていませんし、逆に足りてないんじゃないかと思うことすらあるのです。

(*1)パナソニックやソフトバンクは当社のような中小企業とは違う事情があると思われ、単純な比較は意味がありません。そこは本文最後で説明します。

そう思うのはなぜか、まとめますと、

1)家庭の光熱費が増える

自宅にいることで、通勤時なら使わないエアコンや照明、パソコンの電気代などが余計にかかります。パナソニックやソフトバンクは、主にこちらの負担を減らそうという趣旨だと思います。この部分は3000円か4000円で十分と思います。

2)都内の住宅事情〜仕事部屋がない

もともと会社に通勤するつもりでいたわけですから、自宅に仕事場は、ないわけです。リビングで仕事をしたとします。リビングの照明は仕事をするのに向いているでしょうか?リビングの椅子は、長時間の仕事に向いているでしょうか?リビングで仕事をされたら、家族にとっては迷惑になったりしませんか?

長時間の仕事をするのに適した机とイスがない場合は、購入する必要があります。イスがまた結構な値段します。ちなみに当社ではオフィスを閉鎖するとき、希望者に使っていたイスを送料無料であげましたが、新たに20万円くらいの高価なイスを買った社員も1割程度います。

机とイスはなんとかなりますが、一番の問題は、仕事部屋です。
大袈裟に言うと、「リフォーム」もしくは「より広いところへ引っ越し」が必要です。

テレワーク手当をこういったリフォームや引っ越しに役立ててもらえればという趣旨です。

3)オフィスをなくして浮いた分を会社と社員で分ける

都内のオフィスは、2016年のこちらの調査では一人当たり6万4,697円かかるとのことです。この数字はオフィスビル全体なので、大規模なビルや港区などでは、もっと数字が上がるはずです。これに共益費、光熱費、社員の通勤定期代がかかりますので、およそ8万円くらいがオフィス一人あたりのコストになります。テレワークにしてオフィスをなくすと、一人あたり8万円が浮く、ということになりますので、当社では5万円を会社、3万円を社員で分けることにしました。実は、会社もテレワークで負担が増える部分があります。社員のコワーキングスペース利用料金、書類保管費用、バーチャルオフィス料金、テレワーク用ソフトウェア料金、リアルミーティング時の会場費用などなどです。それらを5万円と見積もったものです。

以上のような考えで、当社はテレワーク手当を月3万円としたわけですが、大手企業が月数千円となるのは、次のような事情によると思われます。

1)完全テレワークでないため、社員の数だけ席がある、もしくは社員数の何割減かの席があり、大きな経費削減になっていない。

2)大企業には出社をせざるを得ない社員が一定数いて、テレワーク手当をもらえる社員、もらえない社員に分かれてしまう。テレワーク手当が光熱費以上となった場合、もらえない社員から不満が出る。

大企業が特殊な事情というより、当社の「完全テレワーク 」の方が、現在は特殊な事情なので、当社のテレワーク手当が高額になった、と考えた方が良さそうです。