当社はグループウェア『サイボウズ Office』を利用して約20年になります。
先月25日、サイボウズから
という発表がありました。
2027/9/30 には、すべてのライセンスが終了しサポートもやめる、という案内です。
サイボウズには、当社が利用しているパッケージ版とクラウド版があり、クラウド版に移行してほしいとのことです。
現在、パッケージ版は継続ライセンス契約をしており、料金表は下記の通りです。35名ですので、50ユーザー版の5年継続サービスを契約しています。5年で224,250円(税抜き)です。
次に、クラウド版の料金は?と調べると、
1ユーザーあたり
スタンダードコース 月額 500円(年額5,880円 2%割安)
プレミアムコース 月額 800円(年額9,405円 2.03%割安)
契約ユーザー数による割引はありません。
当社はカスタムアプリも利用しているため、プレミアムコースが必要で、パッケージ版と比較するため、5年間の利用料金で計算してみます。年額払いを選択したとして税込金額を計算すると、
9,405円✖️35✖️5✖️1.1 = 1,810,462円
パッケージ版は224,250✖️1.1 = 246,675円
なんと7.3倍、156万円高い価格になってしまいます。
他社のグループウェアと比較した場合、サイボウズが良い点が2つあります。
1つはワークフローという決済、承認システムが入っていることです。他の日本製グループウェアにはあることが多いですが、Microsoft Teamsにはありません。
そして、もう一つ、これが私がサイボウズを愛してやまない理由なのですが、メッセージ機能です。メッセージ機能の中でも2つほど特徴があります。
①表示形式がメール受信箱方式(新しい順でユーザーやグループ毎ではない)
②メッセージ宛先に追加、削除が可能
まず「①表示形式がメール受信箱方式」ですが、メール受信箱だと、Aさんから一通、Bさんから一通、Aさんから一通の合計三通きていたとすると、上から、
Aさんの二通目のメール
Bさんのメール
Aさんの一通目のメール
と並びます。
Aさんの二通のメールが、違う件についてのメールだった時、混乱することなく返信が可能です。
それに対して、LINEやslackなど、ユーザーやグループ毎にメッセージが表示されるタイプの場合、
Aさんとのやりとりのページに
一通目のメッセージ(例:明日のミーティングの時間変更問い合わせ)
二通目のメッセージ(例:来週ミーティング出席依頼)
というのが並ぶことになります。1つのページの中で複数の話題を進行しなければならなくなり、こんがらがったり、必要な返信を忘れるなどしがちです。
メール受信箱形式が優れていると考えます。
「②メッセージ宛先に追加、削除が可能」については、私の知る限り他のグループウェアでは、同種の機能は実装されていないようです。しかし、これはとても重要な機能です。大袈裟に言うと、これがあるからサイボウズから離れられない、というレベルです。
たとえば、Aさんにちょっと聞きたいことがあって、Aさんにメッセージを出します。すると、Aさんは、「私は半分は答えられるけど、残りはBさんに聞いて」と言ったとします。その場合、宛先追加ができれば、宛先にBさんを追加すれば、Bさんが答えてくれて一件落着となりますが、もし宛先追加できないとなると、Bさん宛にメッセージを送り直す必要があります。
このように、宛先追加、削除ができると、「あ、あの人も宛先に入れておけばよかった」とか「この人は実は無関係だった」という場合に、とても簡単に対応可能です。言葉で説明するのは難しいですが、これは一度使うと、本当にやめられない便利さです。
値段が7.3倍になってもサイボウズを使い続けるか、それとも便利機能を諦めて他社にうつるか、これから6年間悩むことになりそうです。