第10回オタク川柳解説

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・バレンタイン(笑)花火大会(笑)クリスマス(笑)(ノーツ/20代)

 毎年恒例になった、バレンタイン中止のお知らせやクリスマス中止のお知らせ。オタクには関係ない、夢のセカイです。

・嫁を乗せ 人は轢かぬが 人が引く (貼りきっていこう/40代) 

 痛車(=好きなアニメやマンガのキャラを描いた車)に乗っていると、一般人が避けていきます。アキバや池袋ならオタクが寄ってくるのですが。また、あれは描いているのではなく、ステッカーなので貼りきることは重要です。

・二児の父 夜に見るのは 二次の乳 (がわねり/20代) 

 二児の父になってもマンガ好きは変わらず、エロ系の二次(=マンガ)を見ています。

・提督と Pと狩人 掛け持ちす (兼業能家/30代)

 提督(=ゲーム艦これをやっている人)であり、P(=ゲームアイドルマスター系のP、プロデューサー)であり、狩人(モンハンなど、モンスターを狩るゲーム)であるという、1人3役をこなしているので、とても忙しいオタクの日常を描いています。 

・人生を ハードモードで プレイ中 (キモヲタ28号/20代) 

 一般モードだと簡単すぎて、ハードモードでゲームをするのがオタクですが、人生もハードモードにしてしまっていろいろきつそうです。

・泣くのなら 泣かせておこう 父と母 (すぷれくす/30代) 

 オタクの息子を自慢に思わず、父母が泣く、というテーマはよくあるのですが、その父母を泣かせておこうという、斜め上をいった作品です。有名なホトトギスの句、泣かぬなら・・・は信長、秀吉、家康ですが、さらにオタクが加わりました。

・ありのまま? 姿見せるの? 出来るかよ! (少しも痛くないわ/40代) 

 たしかに、オタクのありのままの姿は、痛すぎて、誰も見たくありません。少しも痛くないわ、なのは、本人だけで、周りは、少しも見たくないわ、です。

・落ちつけよ なぜ好きなのか 聞いただけ (カバチ/30代) 

 話しはじめると止まらないのがオタクの性(さが)ですが、きっかけをうまく捉えています。つまり、オタクには好きな理由を聞いてはいけないという教訓です。

・妹の 結婚式に 呼ばれない (ピーター/30代) 

 淡々と事実を述べることが、かえって郷愁をそそります。

・減塩と 医者が言おうが ぱるる推し (のるばすく/40代) 

 ファンへの塩対応(=冷たい対応)で有名なAKBのぱるるが、誰になんと言われても好きだ、と言っています。好きにしてください。

・壁ドンを やってくれるの ルンバだけ (ぴんくのかば/40代) 

 壁ドン彼氏は掃除をやってくれませんが、ルンバは掃除もやってくれます。

・甲子園 BL、PL 萌えた夏 (チャーミー/20代) 

 甲子園球児も腐女子にかかればBLのネタにされてしまいます。PL野球部廃止という噂もあるなか、萌えたと過去形になっているのが暗示のようです。

・「綺麗な子…」 その一言で 百合が咲く (だいいちげんり/20代)

 はじまりは、かわいい子、ではなく、綺麗な子、なんですね。 

・博識と オタクの違い 顔だけです (オタク側の人/30代)

 顔で差別されていると自認しているオタクの心情がわかります。でも実際にはそれだけじゃありません。臭い、清潔感、話し方や笑い方にも気をつけましょうね。 

・中二病 治ス藥ガ 見附カラズ (大天使レナエル/20代)

 薬でなく藥、ひらがなでなくカタカナ、ペンネームが大天使と、中二病(思春期をとっくに過ぎているのに、思春期にありがちな背伸びや空想をする病)の症状がてんこ盛り、重症です。

・ンゴゴンゴ ンゴゴンゴゴゴ ゴゴゴゴゴ (のんちゃん/30代)

 なんJ語と言われる、2ちゃんで「やっちまった、失敗した」を表す「ンゴ」を上手に575にまとめました。句全体から「やっちまった」感がハンパなく伝わってきます。同種の作品としては、第7回「デュフフコポォ」、第9回「wwwww」に続き、3回目の入選です。 

・浅すぎる 職場のいじり オタハラ化 (ミクとかが嫁だろ?/30代) (※敗者復活枠。第9回オタク川柳応募作品) 

 オタクにとって、オタハラ(オタクハラスメント、オタクに対する差別、侮辱)は耐え難いものです。「ミクとかが嫁だろ?」と言われたのが、とても辛かったようです。

・二次元の 嫁に貢いで 妻放置 (ガラス(弱)/20代) (ごーしちご賞選抜) 

 二次元の嫁(=好きなアニメ、マンガのキャラ)にお金をつぎ込んで、本当の嫁にかけるお金がないけれど、文句を言わない、できた嫁をもっているというリア充自慢をしています。でも本当は、放置されてるのは夫の方だったりします。

・推しメンが 次々卒業 俺留年 (ガッシー/30代) (ごーしちご賞選抜)

 自分は留年をしてでも推しメン(=アイドルグループの中で一番好きなメンバー) がグループを卒業するのを見送る熱いオタク心ですね。

・部屋の中 積ん読 積みゲー 積みフィギュア (わに庭(入り江わに/50代) (ごーしちご賞選抜) 

 オタクの部屋が、なぜ散らかるのかを端的に表しています。


「第10回オタク川柳解説」への2件のフィードバック

  1. >P(=ボカロP、ボカロのプロデューサー)であり

    この場合のPは、アイドルマスター系(しかもおそらくソーシャルゲームのアイドルマスターシンデレラガールズ)のプレイヤーのことだと思います。
    もともとボカロのクリエーターのことをPと呼び出したのも、アイドルマスターの「プロデューサー」に倣って呼ばれるようになったものなので。
    この川柳では、他の二つが提督=艦これ・狩人=モンハンですので、
    アイドルマスターのPと解釈すると3つともゲームで揃います。

    しかも、ボカロPをやってる人と、アイドルマスターのPやってる人の数で言うと、圧倒的に後者のほうが多いでしょうから、そっちの解釈のほうが一般的と思われます。
    ご参考まで。

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