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ICANNオークション解説

新gTLDで、2社以上が同じドメインを申請していて、話し合いが不調に終わった場合、ICANN主催オークションとなります。

ICANN主催オークションは3月に開始される予定です。

簡単にどのようなものか、解説します。詳しくはICANNのオークション解説ページをご覧ください。

1 オークション形式は、つり上げ式のセカンドプライスオークション。
  ヤフオクとほぼ同じです。(ヤフオクはセカンドプライス+1000円とかです)

2 最初にお金を預けます。
  預けた金額の10倍まで入札できます。
  200万ドル(約2億円)預けた場合、上限は無制限となります。

3 実際のオークションは、何回かのラウンドに分けて行われます。
  ラウンドごとに、入札上限額と入札下限額が設定されます。

4 上限額を入札する会社が複数あった場合は、次のラウンドに進みます。
  新たに上限額と下限額が設定されます。

5 1社だけがもっとも高い金額を入札した場合、オークションは終了します。
  最も高い金額を入札した会社が、2番目に高い入札金額をICANNに払います。

このオークション方法は、高い値段がつきやすいオークション方法です。

また、金に糸目をつけずに入札したい参加者にとっては、上限額だけ入札していけばいいので、絶対に勝てるオークションです。

ただ、勝てても若干の問題は残ります。

それは、ドメインの販売は、ICANNオークションをしないドメインに比べ、半年以上遅れるだろうということです。

たくさんの種類の新gTLDが出てくるなか、販売が遅れる=売れ行きに直接影響する可能性があります。

たとえば、.store, .shop, .buyなど、似ているドメインは、スタートが早い方がいいということで、3月を待たずにプライベートオークションで決めようという動きが出てくるかも知れません。

.clubで約6億円だった(プライベートオークション)、と言われているので、上にあげたようなビッグワードは十億円、もしかしたら百億円を越えることもありそうです。

ICANN48ブエノスアイレス②

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20日夜は、ICANN GALAパーティ。

参加者のほとんどが集まって懇親を深める最も盛大なパーティです。

アルゼンチンで有名なバンド、歌手が3組登場しました。

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別のホールでは、アルゼンチンタンゴ。

相手の足を踏まないのか心配になるようなステップです。

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会場はテクノポリスという、ダウンタウンからちょっと離れた所。

バスで約40分かかりました。

鉄で組んだロボット風のオブジェ。40mくらいの高さがありました。

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ICANN48ブエノスアイレス①

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ICANN48 ブエノスアイレスがはじまりました。

ウェルカムセレモニーの模様です。8:30から10:00までの予定でしたが、CEOの熱が入りすぎて、20分近く超過しました。こういうことは珍しいです。

トピックとしては、今後ICANNは、世界各地に事務所を置く、ということです。

米国依存体質を変えていきたいとのこと。

そのため、人件費をはじめ諸経費がふくらむということです。

新gTLDによる収入増を期待していると思われます。

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会場のシェラトン ブエノスアイレス。

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楽天、巨人に勝って、アマゾンに負ける!

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日本シリーズ、楽天が巨人を破って初優勝ですが、本日、楽天がアマゾンに完敗した、ということがわかりました。

アマゾンは数十の新gTLDを自社使用として申請しています。

.bookもその一つです。

アマゾンが.bookの権利を得ると、一般人は.bookを登録できません。

それはあまりにひどくないか?という声がICANNコミュニティ内でもありました。

しかし、特にそれを禁止するわけにもいかず、そのままとなっています。

一方、楽天は新gTLDを1つも申請していません。

「.rakuten」「.楽天」もしていないのです。

新gTLDに対してのIT企業各社の対応はさまざまで、

1)たくさん申請した Google, Amazon

2)商標のみ申請した アリババ,Apple

3)申請しなかった Facebook,楽天

以上の3通りに大きく分けられます。かなり大雑把ですみません。

今回、楽天は.bookを申請したアマゾンに対して、KOBOコミュニティが反対している、という趣旨の申し立てをしました。KOBOとは、楽天が出している電子書籍リーダーです。

それに対して、審査員たちは、KOBOがコミュニティであるとは認められない、ということで、主張の前提から認めてもらえなかった、という結果でした。

KOBOを投入して、書籍部門においてアマゾンを追撃したい楽天、.bookを取って、書籍を”1Q84.book”のようなわかりやすいURLで売り、差を広げたいアマゾン、という構図ですが、楽天にとっては残念な結果となりました。

こちらのページのBOOKをクリックすると、詳細なPDFをダウンロードできます。

資料32ページ、項番99に簡単なSummaryがありますので、チェックしたい方はどうぞご覧ください。

新gTLD、いよいよ一般名称のドメインがルートゾーンに登録

本日11/7(米国時間11/6)、ICANNは新たに9つの新gTLDがルートゾーンに登録されたと発表しました。

.equipment

.holdings

.guru

.voyage

.singles

.lighting

.clothing

.camera

.ventures

これより前にルートゾーンに登録されたのは、アラビア文字、中国語簡体字が各1件、キリル文字が2件の合計4件で、さすがにこれらは読めませんし、日本人が使うのは難しいのですが、今回登録された9件は、アルファベット表記ですから、「だれでも登録しやすい」ドメインです。

詳しくはこちらをどうぞ。

また、本日当社は.moeのICANNとの契約書にサインをして返送しました。

.moeがルートゾーンに登録されるのも、そう遠いことではないはずです。

新gTLD “.kiwi” キウイ


(c) .foto project

新gTLD、続々とICANNとの契約をしています。

「.kiwi」がICANNと9/20に契約をしていることがわかりました。

kiwiはニュージーランド人という意味です。

ドメイン「.kiwi」はニュージーランド人のためのドメインということなので、日本人は利用できないと思われます。残念ですね。

その一方で、複数社が同じドメインを申請しているもの、たとえば当社の.earth, .siteなどは、未だ進展がなく、話し合いをしているという状況です。

新gTLD、年内開始は?

このところ、新gTLD関連はあまりご報告することがありません。

初期審査が通って、競合文字列のない申請(他社と申請がかぶっていないもの。たとえば当社の.moeなど)は、ICANNとの契約という段階になるのですが、この契約がスムーズに進んでいません。

というのは、契約に未定の部分があるため、コンプライアンスを重視する上場企業は、契約をすぐに結べていないようです。

また、競合文字列のある場合のICANNオークションも未だにはっきりしない点があります。

こういった状況の中、申請している各社も動きがとれず、競合解決も一部プライベートオークションで解決した以外、進んでいません。

当社の申請については、現状発表できる内容はなく、発表すべき内容が発生した場合には、ウェブ及びメルマガにて発表させていただきます。

販売開始時期ですが、最も早い申請でも、年内販売開始は難しそうです。

当社の .moeは2014年4月発売を、一応の目標にはしていますが、どうなるか不明です。

新gTLD、最初に使えるのは.tatoo?.bike???

Contracted

ICANN、新gTLDの話題です。

9/5現在、契約が完了しているものは、.tatoo、.bikeなど17件のみです。

一通り、すべての申請について審査が終わっていますが、契約は全然進んでいません。

表にある17TLDがやっと契約を完了しています。

7/14から週20件の契約を進める、というのがICANNの当初の方針でしたので、本来は140件が契約完了していてもおかしくないのですが、ちょっと遅れ気味です。

契約が完了したからといって、すぐに使えるわけではなく、.tatooや.bikeが使えるのはまだまだ先になりそうですが、一番最初に出てくるのは、この17個のうちのどれか、という可能性が高いと思います。

当社の「.moe」が使えるようになるのは、4月頃になると予想していましたが、契約が遅れているので、遅くなるかも知れません。

新gTLD文字列競合

Stringsimilaritychart

当初、ICANNは複数形と単数系は、異なる文字列として申請できる、と言っていました。

Google社が.pet,Donuts社が.petsを申請していて、Google社が異議申し立てをしたところ、「.petと.petsは、似すぎているので、どちらかしか申請できない」ということになりました。

そういう、文字列が異なる文字列として申請できるのか、どちらか片方しか申請できないか、そのあたりが非常にわかりにくいことになっています。

たとえば、

同じ文字列とされたのは、

.sportと.sports

.petと.pets

まあ、このあたりは、妥当かな、という気がしますが、

.unicornと.unicom  

あたりは、別な文字列としていいんじゃないかな、という感じです。

rnがmに見えなくもないですが。。。

その資料が上記グラフです。

.berlin申請者のDirkさんが作ったものです。

本記事は一般の方にわかりやすいよう、多少説明を端折っている部分がありますので、より詳しい説明は、domain inciteのこちらの記事(英文)をご覧ください。

新gTLD、プライベートオークション

新gTLDで同じ文字列を申請している場合、ICANNは話し合いや、プライベートオークションなど、当事者間での解決を推奨しています。

当事者間で解決できない場合は、10月以降に開催される、ICANN主催オークションで決定されます。

プライベートオークションとICANNオークションの違いは、落札した金額を、落札できなかった人たちが受け取る(プライベートオークション)か、ICANNが受け取るかの違いです。

さて、第2回プライベートオークションの結果です。

Privateauction2_2 (クリックで拡大)

1件1件の落札金額は発表されていませんが、上記8件で、総額$9,651,000(約9億5000万円)、平均落札額$1,206,375(約1億1800万円)だったそうです。

落札できなかった企業は10社で、上記の金額を受け取りますから、1社あたり、$965,100(約9,500万円)を受け取る計算です。

すごく多いと思われるかも知れませんが、申請費用だけで$185,000(約1800万円)、申請書作成費用、その他費用もありますので、かかった費用の倍くらい、という感じでしょうか。

これはプライベートオークションとしては2回目で、1回目は6文字列、13社が参加、合計落札金額$9,010,000(約8億8800万円)、平均落札額$1,501,667(約1億4800万円)、落札できなかった会社の受取額平均$1,287,143(約1億2600万円)でした。

ただし、実際にはオークションシステム運営会社に手数料を取られますので、取り分は上記計算より少なくなります。

プライベートオークション資料(英文)はこちら